絣(かすり)とは、点状に染色された細い経糸と緯糸を織って作られる織文様。大島紬は奄美の自然風土の中で生まれ、豊かな自然に育まれた織物です。このため生活に身近な動植物、民具、自然形態などをモチーフにした文様のネーミングが付いています。現在では伝統文様から自由な表現文様まで多彩な絣文様織られています。渋くモダンで高級感のある織生地は、現代的な洋装にも合わせやすいのです。 小さな文様の一つひとつに先人の美意識を感じ、暮らしを想像することができます。 大島紬の歴史が詰まった代表的な絣文様。 龍郷柄:奄美大島にある地域の名。アダンで作ったカザモーシャ(風車のおもちゃ)文様+ハブの背文様+ソテツ葉文様をパターン配列した大島紬の代表柄。 亀甲柄:亀の甲羅文様を細かく配列した柄。男物の小付け模様の代表で亀甲の形が縁起が良く男性の風格を一段と引立てるため結納返し等でも定評がある。 秋名バラ:竹製のザルの文様を幾何学的に組み合わせたモダンアートのような柄。 市松柄:日本の和を代表する市松模様の大島紬。 日や米、また女や人名前を冠したものまで様々な種類があります。 織るときに絣糸を使わず、経糸と緯糸のグラデーションによって文様を作る縞大島、細かい柄で基本的には機械織を用いるため、均一な文様が作れる。 大島紬はご紹介した他にもたくさんの柄や文様があります。 ■引用・参考文献:特徴的な文様。
大島紬の「絣(かすり)」を知る。大島紬の絣文様
1:自然や身近な暮らしがモチーフの絣柄
ツガ=小さな枡
チコト=◯◯◯◯
カメンコ=亀の子
蘇鉄葉=南国の植物ソテツの葉2:大島紬を代表する伝統的な絣柄
大きな市松格子の中にさらに細かい絣柄が入り、緻密で複雑な織はシンプルな市松模様に独特の陰影を表現している。3:文字をモチーフとした絣柄
4:色と形からイメージした柄
「大島紬の源流を探る」 南方新社/著:西之園君子